藁谷 富雄

くぼじまクリニック 臨床工学技士・透析統括部長
藁谷 富雄(わらがい とみお)
藁谷 富雄

Q1. お仕事の内容を教えてください。

透析する際のセッティング、詳しくはダイアライザー、回路準備、穿刺、回収して終わるワンクールを業務としています。またスタッフの統括をしています。
40年近くのキャリアをもち、実績を積み重ねてまいりました。

Q2. このお仕事を選ばれた理由を教えてください。

もともと看護師で資格をとり、その後臨床工学技士の資格をとりました。
きっかけは、母親が看護師だったので進められ、ちょっと行ってみようという気持ちで勉強を始めました。
臨床工学技士(ME)は、ICU、病院内医療機器管理なども業務に入り、カテーテル人工心肺なども含まれる資格です。私はその中で人工透析を選び、実績つみました。

Q3. 仕事のやりがいやむずかしさなどはありますか?

難しさといえば、やはり人とのコミュニケーションです。患者様もスタッフも、同じ考えの人はいません。理解した上でスムーズにいくようにしたいと思います。
やりがいは、新しい事を始める時です。最近では、倉庫管理、災害の備えなどは全て任されております。
くぼじまクリニックでは、常時、地下水100%、自家発電で汲み上げて、水を確保できる施設を持っています。
物品はサテライトを含め、約3週間分を確保しており、倉庫では2週間分を備蓄しています。
それぞれのサテライトの1か月ごとの不足分を計算し、配送します。現在、後輩を育てつつ、くぼじまグループとして物品をトータル管理をしています。私たちは東日本大震災の時、生理食塩水が足りなかったという経験をしました。
それは、交通網が混乱する中、大切なものを運搬できなかったという事があったため、3週間分は患者様のためになにがあっても透析ができる状態を保つ必要があり、くぼじまグループは「危機管理」において、力を注いでおります。

Q4. 心がけていることはありますか?

常に心がけていることは、臨床工学技士は、病院を運営する為の「要」となる仕事だと思っています。装置の修理もしますし、定期的な部品交換も自分で行います。

Q5. ご自身が健康上で気を付けていらっしゃることはありますか?

特にはないのですが、一日1万歩いているので、毎日がウォーキングになっています。

Q6. これからの目標について教えてください

患者様のニーズに合わせた、細やかな管理ができるように医師と協力していきたいと思っています。

備蓄と透析液清浄化の取り組み

透析液を作るために水の役割は重要です。
ダイアライザー※を通したものは、2重構造(血液と透析液2重構造)になっていて、濾過したものが透析液に流れていきます。
半透膜という膜になっているので、水や悪い物質などが流れていく以外、血球やたんぱく質などは抜けません。
濾過されてきれいな血液になります。
真水だと血液が溶血してしまうため、透析液の中にその役割になる成分が入っており、現在、透析液はパウダーを溶かして透析液の原液を作ります。水で溶かして、A材1 B材1.24リットル32.76リットルの水を使います。
1人、30L 4Hだと120L使います。
透析だけの水で120Lx人数 という計算になります。その前後に消毒液を流したり、水を流したりするときの120Lを作るのに、100Lから65Lの水で透析液を作ります。
ですから、透析液を作るのに、約200Lの水が必要となるわけです。
浄化するのに、10トン以上の水を使っていますので、浄化槽で濾過をしてから下水に流します。くぼじまクリニックでは、透析液清浄化に力を入れており、立ち上げの時から浄化槽で環境に問題のないよう処理をしています。管理を徹底的にして、地元に優しい、環境を守ることを考えての対策だと考えています。

※ダイアライザー:人工腎臓といわれる透析器で、中空糸の中を血液が通過し、外側を透析液が逆方向から通過することによって拡散と限外濾過が行われる装置

藁谷 富雄